事件は両国で起きてるんじゃない。青森で起きてるんだ!

青森県は、りんご王国であり、ほたて王国であり、そして相撲王国である。
舞の海や高見盛は相撲ファン以外でも知ってるよね。
他の現役では、若の里や安美錦などが幕内で活躍している。
最近は三役止まりが多いが、昔から横綱・大関を多く輩出している。
これは今回の日本相撲協会理事選挙の騒動を見て改めて思った。

騒動とは、日本相撲協会理事の定員10に対し、結局13人?が立候補を表明した事に端を発する。
評議員の投票数を考えると一門から当選する候補者の数は決まってくるのだが、完全に定員オーバーしている。
今回問題になったのは、立浪一門と二所ノ関一門。
立浪一門は定数2に対し、大島親方、友綱親方(※1)、伊勢ケ浜親方(※2)の3人が立候補を表明。
最終的には現職の2人が初参戦の伊勢ケ浜親方を話し合いの上で退けて解決。

友綱親方(元関脇魁輝)青森県上北郡七戸町※1

伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)青森県西津軽郡木造町出身※2

同じ一門で青森県上北郡甲地村出身の安治川親方(元関脇陸奥嵐)からを安治川を継ぎ、後に九代伊勢ヶ濱へ名跡を変更。

二所ノ関一門は定数3に対し、二所ノ関親方、放駒親方、鳴戸親方(※3)、貴乃花親方の4人が立候補を表明。

話し合いで折り合いがつかず、新人の貴乃花親方とそれを支持する間垣親方(※4)、阿武松親方、大嶽親方、二子山親方、音羽山親方(※5)、常盤山親方、計7名が破門。貴乃花親方は無所属(貴乃花グループ )で立候補する事になる。

鳴戸親方は、これ以上騒動を大きくしたくないと立候補を断念。
鳴戸親方(元横綱隆の里)※3青森県南津軽郡浪岡町、同じ青森県出身の初代若乃花の弟子

★貴乃花グループ
貴乃花親方(元横綱2代目貴乃花)父である初代貴乃花と伯父である初代若乃花が青森県弘前市出身

間垣親方(元横綱2代目若乃花)※4青森県南津軽郡大鰐町出身、同じ青森県出身の初代若乃花の弟子であり嫁婿

阿武松親方(元関脇益荒雄)福岡県

大嶽親方(元関脇貴闘力)兵庫県

二子山親方(元十両大竜)大阪府

※5 音羽山親方(元大関貴ノ浪)青森県三沢市出身

常盤山親方(元小結隆三杉)神奈川県

最終的に無所属の貴乃花親方以外は、一門内で擁立する候補者が決まり、理事の定員10人に対し、11人の立候補で選挙がスタート。
今回の選挙は、無記名による公正な選挙にするため、文部科学省から指導があり、投票用紙は立候補者の名前の上に「〇」をつける方式に変更された。
当選ラインは10票とされ、7名の貴乃花グループは苦戦が予想されたが、立浪一門から2票、二所ノ関一門から1票が貴乃花親方に投票され、貴乃花親方は当選。
立浪一門の大島親方は、同門の弟子である伊勢ケ浜親方を抑えつけてまで立候補したが、落選という結果になった。

■日本相撲協会理事選挙(2010年2月1日)

当落親方名(年令)現役最高位・四股名(一門)得票数
二所ノ関(61)関脇・金剛(二所ノ関)11票
放駒(61)大関・魁傑(二所ノ関)11票
武蔵川(61)横綱・三重ノ海(出羽海)11票
北の湖(56)横綱・北の湖(出羽海)10票
出羽海(60)関脇・鷲羽山(出羽海)10票
九重(54)横綱・千代の富士(高砂)10票
陸奥(50)大関・霧島(時津風)10票初(一門選出)
鏡山(51)関脇・多賀竜(時津風)10票初(一門選出)
友綱(57)関脇・魁輝(立浪)10票
貴乃花(37)横綱・貴乃花(無所属)10票
×大島(62)大関・旭国(立浪)8票
伊勢ケ浜(49)横綱・旭富士(立浪)立候補せず
鳴戸(57)横綱・隆の里(二所ノ関)立候補せず

選挙自体は公正に行われたが、当然のごとく造反した3名が誰なのか追及が始まり、立浪一門の安治川親方(元幕内光法)(※6)が貴乃花親方に投票した事を告白、責任を感じ退職を表明する。
しかし、外部からの指導や世論に押され、同じ立浪一門で当選を果たした友綱親方が説得に動き、安治川親方は退職表明を撤回。残り2名の造反者は今のところ不明。

※6 「安治川」の親方株の所有者は、安美錦(現役)青森県西津軽郡深浦町出身
前安治川親方が伊勢ヶ濱に名跡変更したのに伴い安治川を取得したが、まだ現役のため元幕内光法に貸している。
立候補しなかった元横綱の二人(どっちも青森出身)は仕方なく出馬を断念した可能性が高い。
評議員の中には、この二人を支持している人もいるはずだ。貴乃花の周りにも青森出身が多い。
俺は青森票が造反に加担したと睨んでいる。

伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)

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