なぜ捨てるほど余っている牛乳が値上がりするのか。

なぜ捨てるほど余っている牛乳が値上がりするのか。

買い物を待ってる間など、ちょっとした時間潰しにTikTokを見るようになった。
あまり理解はしてないが、よく見るジャンルがおすすめされる?
クラフト系やDIY、猫の動画、K-POPのエロいダンスがよく流れてくる。

どこの国かはわからないが鉄板で調理するような外国の屋台料理もよく見る。
そこではブロックのバターを豆腐でも切るようにめっちゃ大量に使ったりする。

あんなに惜しみなくバターを使うって事はそんなに高くないんだろね。
つか、前から思ってたけど日本ってバター高くね?

最近も乳製品の値上げのニュースを目にしたが、少し前に牛乳を廃棄せざるを得なくて酪農家が困ってるというニュースも見た気がする。
捨てるほど余ってるのに値上げっておかしくね?
普通余ってたら安くなるべ?

気になって調べてみた。

牛乳は捨てるほど余っているのに、なぜ値上げなのか…平均所得1000万円超の「乳牛農家」をめぐる深い闇 | キヤノングローバル戦略研究所

結論から言うと、一定量のバターを輸入すれば、牛乳含む乳製品全体の価格が安定するが、何らかの利権が絡むのか、おかしな団体が反対するせいで実現できない。

以前書いたレジ袋問題に似てる。
記事が長いし難しいので要約する。

バターを作ると副産物で脱脂粉乳が出来る。
そして需要の問題で脱脂粉乳は余る。

海外ではバターは余っていて価格も安い。
そのため、ある程度輸入に頼れば、バター不足も解消される上に余っている脱脂粉乳も牛乳もどきに加工できる。
脱脂粉乳にバターと水を合わせれば加工乳になるのだ。

なぜ捨てるほど余っている牛乳が値上がりするのか。

牛乳類は成分などの基準によって牛乳・加工乳・乳飲料と分類されるが、多くの人はそれほど意識せずにどれも牛乳として認識してる。

一定量のバターを輸入すれば、バターも牛乳類も安くなり、消費者にとっては良いことづくめだが、天下りの酪農団体や農林族議員がこれを許さない。

でも何か対策しないといけないから、国内の生乳増産を指示、すると今度は脱脂粉乳が余りすぎるから減産を指示、このような愚策を繰り返し、遂には生乳廃棄という事態を招く。
そして酪農団体は自分たちで需給のバランスを不安定にしておきながら希少性をアピールし、生乳価格の値上げを要求している。
中でも北海道の酪農団体ホクレンの影響力が大きい。

余れば価格が安くなり、足りなければ高くなるのが経済の原理だが、おかしな団体が介入しているせいで、生乳は廃棄するほど余ってるのに価格が上がるという異常現象が起きている。

負担を強いられるのは消費者。
経営が不安定な酪農家への補助金は税金で賄われ、国民は高い乳製品を買わされている。

酪農家の平均所得は最も高かったのが2017年で1602万円。
近年の平均所得は1000万円超で推移しコロナ前まで酪農経営は数年間バブルだった。

生乳廃棄のニュースを見た時は酪農家に同情したが、ずっと国民の平均所得の3~4倍を稼いでいたのに少し苦しくなったからといって国民に助けを求めるのは、株式投資で大成功した人が少し失敗したら損失補填してと言ってるようなものではないだろうか。

日本の乳価は欧米の3倍。
必要以上に政府や団体が介入せずに放っておけば、経済の原理どおりの需要・供給・価格のバランスになるはず。
余れば安く、足りなければ高く、経営が好調なら拡大、不調なら縮小。
最初は価格が崩壊したり廃業に追い込まれたりするかもしれない。
でもそれは酪農に限った話ではない。
どの分野だってそうやって苦労したり工夫したりして成り立っているのだから。

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