つけ麺否定派って、ざる蕎麦を汁に全部投入して食うタイプの人じゃね?

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つけ麺ブームがきた時、俺も最初はどちらかと言えば否定的だった。
まぁつけ麺自体というよりは、すぐ流行に飛びつく輩が嫌いなんで、静観してたという表現のほうが正しいかな。
ブーム以降、市内にもつけ麺が売りのラーメン店が増えたけど、だいぶ経ってから足を運んだ。
食わず嫌いはよくないし、否定するには肯定するよりもその事に対する知識が必要ってのが俺の持論。
そして、いくつか食べて「つけ麺も有りかな」という感想を持った。

日本には口内調味と言う文化がある。
明確な線引きが無いから日本独特というわけではないかな。
米が主食の国はそういう傾向にあるかもしれない。

口内調味とは、西洋にはあまり無い文化で、口の中で味や温度のバランスを取る味わい方。
wikipediaの「三角食べ」のページに少し説明があるけど、これも口内調味の一例かな。
「三角食べ」とは、例えば、おかず→ご飯→汁物という順番で、少しずつ食べていく事。
先におかずだけ食べてご飯が残ってしまう人は、三角食べ(口内調味)ができてない。
欧米人がカツ丼を食べた時、先にカツだけ食べて、次にご飯を食べる人が多いらしい。
最近は西洋文化の影響なのか、三角食べができない子供が増えてるとか。
「胃の中に入ってしまえば同じ」と言って、なんでも混ぜて食べちゃう人もいるよね。
栄養的にはそうかも知れないけど、口の中で感じる味や舌触りは違うし、温度によっても味の感じ方は変わる。
ざる蕎麦なんかはそれが推奨されてるよね。
美味しい蕎麦を全て汁にひたして食べるのはもったいない。
蕎麦本来の味を楽しむためには、汁をつけすぎない事が重要。
あと、これも欧米人は苦手だけど、ズルズルと空気を含みながら吸うことによって、より多くの風味を感じる事ができる。
風味ってのは文字通り、風(空気)の事で、口を通して鼻から感じるもの。
寿司もそう。
ネタにもシャリにもべっちゃり醤油をつけて食べるのはナンセンス。
これも外国人に多いらしいけど、素材を楽しむためには最小限に抑えるべき。
まぁ、素材が悪い場合は別だよね。
そういう時は、調味料の味でごまかすしかないから仕方が無い。

前置きが長くなったけど、つけ麺も蕎麦と同じタイプ。
濃い汁に対して、自分で調整しながら麺をつけて食べる事ができる。
この汁を少し薄めて麺を投入して、普通の熱いラーメンにしてもいいけど、胃の中に入ってしまえば同じでも、味の感じ方は違うし、食感も違うから、つけ麺という食べ方もいい。
豚カツなんかも、ゆるめのソースを全面にかけてしまえば、衣のサクサク感が失われる。
カツ丼なんかはそうだね。あれはあれで美味しいけど、濃い目のソースを少しつけてサクサクを楽しみながら食べるのもいい。
ポン酢ジュレは個人的にNGだけど。
そういえば納豆のタレでもジュレタイプあるよね。あれも混ぜにくくて意味わからん。

っと、話を戻して。
蕎麦も暖かい蕎麦と冷たい蕎麦がある。
つけ麺否定派の人はそれも否定するのかな?
という具合に、つけ麺を否定するって事は、口内調味という日本の繊細な食文化を否定する事になる。
好き嫌いは当然あるけど、自分の好みではないからといって否定するのは間違ってる。
何でも否定する人や食わず嫌いが多い人にこういう意見をぶつけると、「別に一生食べなくてもいいし~、何も損してないし~」 と開き直る。
たしかにそうかも知れないけど、何でも美味しく食べられる人に比べたら相対的に損してる。
何でも美味しく食べられる人は、食に関する幸せをより多く感じてる。
俺はどっちも美味しくいただく。
たとえどちらかが好みじゃなくても、どちらかに決める必要性も、どちらかを否定する理由もない。
クーピーだって、12色より24色セットのほうがいいべ?

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1件のコメント

  1. まとめ【つけ麺否定派って、ざ】

    つけ麺ブームがきた時、俺も最初はどちらかと言えば否定的だった。まぁつけ麺自体というよりは、すぐ流行

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