ブルガリア戦の内容から募るザックへの不信感

戦術を重視するのなら、その戦術に合った(慣れた)選手を選ぶ必要がある。
いくら能力が高くても戦術に合わない選手を短い期間でフィットさせるのは無理がある。
特定の個人能力を重視するのなら、その選手に合わせた戦術を選ぶ必要がある。
より能力を発揮できるポジションとフォーメーション、そしてその選手と息の合うメンバーを揃える。
活動時間が限られる代表においては、このいずれかが当てはまると思うから、
3-4-3のフォーメーションはもう諦めるべき。
イタリアセリエAでは近年3-4-3が見直されて、このフォーメーションを採用するチームが増えてるらしいけど、世界的には主流から外れるフォーメーションだから、もちろん日本代表のメンバーも慣れていない。
大半の選手がセリエAでプレイしているのなら、3-4-3も馴染みやすくて悪くないのかも知れないけど、現在セリエAでプレイしているのは長友ただ一人。
ザックジャパンは、慣れている4-2-3-1をメインのフォーメーションとし、3-4-3をオプションとして使うという考え方で今までやってきた。
そして3-4-3は何度も試してきたけど結果が出ていない。
クラブチームのように長期間一緒に練習できるのなら、異端のフォーメーションに磨きをかけるのもいいけど、代表では難しい。
現状では、選手たちの頭が混乱して、メインの4-2-3-1にまで悪影響が出てしまってる気がする。
このままだと3-4-3が40点、4-2-3-1が60点の出来になってしまう懸念がある。
それよりなら4-2-3-1で100点を目指したほうがいいのではないか。
オプションが必要なのであれば、フォーメーションはそのままで、メンバーの使い方によって流れやリズムを変える方法にするべき。
今の代表は「日本人らしさ」が悪い方向に出てしまってる。
真面目故に決まり事を意識しすぎて、行動がワンテンポ遅れてる。
わざと攻撃遅くしてんのか?って思うくらい、普段のスピーディで閃きのあるプレイが出ない。
ただでさえフィジカルで劣るのに、日本人選手の特徴でもある敏捷性とアイデアを殺してしまっている。
そして真面目故に失敗したりうまく出来なかった事を引きずり、気持ちを切り替えられない。
あと、これは前にも書いたし、散々言われてる事だけど、集団主義の強い日本では、チームとしてキレイにボールを運ぶ意識が高く、個人でゴールを奪ってやるという意識が低い。
選手たちのインタビューを見ると「もっと意欲的にゴールを云々」と口では言うけども、幼いころから植え込まれた意識はなかなか変わらない。

zak.jpg
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130530-00000002-nkgendai-spo応

母国イタリアに一時帰国したザッケローニ日本代表監督。旧知のイタリア人記者に日本の印象を聞かれて「教育、しつけ、清潔さ。そのすべてが素晴らしい。彼らには秩序や団結力、人を思いやる心も備わっている」とベタ褒め。続けて「ワタシは半分日本人だと思っている。日本に恋している」とまで言い切っている。

3-4-3が悪いわけではないし、人間的にザックが嫌いなわけでもないけど、現状は何もかも中途半端に見える。
真面目故に監督の言う事はよく聞くんだから、日本人の特徴を踏まえた上で、機能するチームに監督が変えていかなければならない。
今の日本代表は、個々のメンバーは成長してるかも知れないが、チームとして停滞、むしろ後退している。
中村憲剛が出ると攻撃に可能性を感じるのは俺だけだろうか。
ゴールを奪うという意欲と、縦への意識が誰よりも感じられる。
出場時間は少ないけど必ずミドルシュートを試みる。
何をしなければならないのか一番わかってる選手だと思う。
長友に関してはちょっと心配。
インテルでサイドから中に入っていく事を覚えた。
サイドの選手にとっては攻撃のバリエーションとして重要な事だけど、最近はその比重が大きすぎる。
怪我やコンディションの問題もあるだろうけど、彼の最大の長所である縦への突破が少なくなり怖さが激減してる。
今なら他のメンバーを使ってもいいかも知れない。
コンフェデ杯でもカタチが見えないようであれば、大きな決断をしたほうがいい。
もう時間的に余裕はない。

スポーツ・格闘技 】カテゴリーの記事一覧

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


コメントする